「屋久島大学」プロジェクトは、屋久島に関わる人や組織のつながりを作り、それぞれが持つ知識と知恵を集め、屋久島をめぐる関係人口のコミュニティ醸成を目指します。これは島内にとどまらず、広く世界に向けてのネットワークを意味しています。
屋久島から学べること
地球上のあらゆる生命が循環し、そのはざまで我々が生かされていることを実感できる場所として屋久島ほどふさわしいところはありません。SDGsの基本などという言葉を持ち出すまでもなく、生きもののための基礎知識がリアルに迫ってきます。
たとえば、特殊性と普遍性。スギ。木造建築の文化を支えてきたこの木は、日本人にとって普遍的な存在です。ですが、世界的に見れば日本にしかない固有種で、希少な植物でもあります。さらに、屋久島ほど広大で巨大な天然スギ林はほかにはなく、ここにも特殊性があるといえます。他に類を見ない特殊性と、世界の生態地理の凡例とも言える普遍性を矛盾なく持ち合わせている、それが屋久島の面白さの根源で、世界遺産の意義もまさにそこにあるのです。
あるいは、文化の重なり合いと欠落。西日本にはいわゆるヤマト文化と基層に近い琉球文化とがあります。屋久島と近隣の島々はこの二つの文化の重なるところで、いろんな交流が起き、あるいは反対に奇妙な欠落があったりします。屋久島だけなら当たり前でしかないことが、九州や沖縄と比べることによって、がぜん不思議な姿を見せ始めるはずです。
ここに面白さを追い求めてみたくなりませんか? そのために、「屋久島大学」プロジェクトはさまざまなコンテンツを用意しました。詳しくは事業概要をご覧ください。
学長は屋久島!
面白さの根源がここにある。
「屋久島大学」プロジェクトでは、窓口を広く開け、さまざまな活動を展開していきます。今後5年間で、屋久島を切り口とする島内外のさまざまな知識や知恵を集め、人やグループの関係を作ります。SDGs、企業の取り組みも進めたい。絆を結び、常に動きのある風通しの良い枠組みとして機能させたいと考えています。